たくさんのご応募ありがとうございました。
厳正な審査の結果、入賞19作品が決定いたしました。
総評・講評
芳賀 日向
日本の祭りは長かった暗いトンネルから抜け、2023年は日本各地の祭りがほとんどフルに再開した。各地から祭りの復活を喜ぶ声と熱気が伝わってくる。コンテストの応募点数も2021年は733点、2022年は約倍となる1,572点、そして今年2023年は2,278点と激増した。祭りの王道を撮った作品、思わず微笑んでしまう愛情にあふれる作品、日本の美しい景色や季節を祭りの背景とした作品など大変バラエティに富んだ内容となった。
入賞した作品からは撮影者の祭りに込めたメッセージが伝わってくる。こんなにも日本の祭りは力強く、華々しく、そして風土愛に満ちたものなのか。改めて認識する。単にシャッターを押すだけではメッセージは込められない。どのように込めるのか、人それぞれの思いと工夫が、祭り写真のオリジナリティとなって生み出され、作品となり、見る人の感動を呼ぶ。これが写真から作品になる大切な過程なのだ。
注意していただきたいのは応募規定を必ず熟読して頂きたいこと。素晴らしい作品でも決められた投稿日ではなく審査対象外となってしまった残念な応募が多数ある。
皆様のご健勝な活動を祈念いたし、来年も作品をお待ちしています。
グランプリ
lovelayk様
石取祭
選 評
初代グランプリのlovelayk氏が再びグランプリに輝いた。作品名「雨の石取祭」は三重県桑名市で江戸時代初期より8月に行われている祭りで、町屋川の清らかな石を取って春日神社に奉納することにより土地を清める。
土砂降りの中で決行されたこの祭りの最終場面からは「絆」という撮影者の強いメッセージが伝わってくる。どんなに雨が降っても、苦難があってもこの土地の人々の連帯感は崩れない。祭りの継承が町の繁栄と人々の連帯がつながることが強く感じられる作品だ。我々もその生き方を学ぶことができると感じた。
準グランプリ
yykako2様
宇出津あばれ祭
選 評
荒々しいことで知られる7月に行われる能登半島の「あばれ祭」。宇出津の町ではたくさんのキリコ灯籠が炎の中を舞う。「あばれ祭」は特に激しく、神輿を炎の中、水の中へと投げ入れる。荒々しくすればするほど氏子が元気だと神様が喜ぶのだ。その荒々しい祭りの中で、ホッとする愛情あふれる場面がyykako2氏のこの作品だ。火の粉がふりそそぐ、現場の臨場感あるこの場所で、子供に伝えるお囃子は愛情と祭りの継承への願いが感じられる。作品の成功は単焦点50mm、F1.2というレンズが生み出した作者がこだわる透明感だ。近接撮影でもF1.2という高性能の明るいレンズが生み出した背景のボケからくっきりと二の人物が浮き上がり作者の狙い通りの作品となった。
akita_photographer様
能代七夕「天空の不夜城」
選 評
祭りフォトコンテストで人気が高い祭りが秋田県能代市で8月に行われる「能代七夕の天空の不夜城」だ。城郭型の光り輝く灯籠が美しいことで知られている。100年の時を経て祭りが再開されたのは2013年。再開からの歴史は浅いが、能代にはもともと「ねぶ流し」という江戸時代初期から行われている、夏に穢を祓うために灯籠を流す七夕行事が続いている。復活した祭りに登場する灯籠はどんどん大きく、華々しくなり、観客の目を魅了する。
akita_photographer氏のこの作品は撮影する場所、時間を熟知した構成で、城郭灯籠の重なりが夜空に映える。伝統の祭りに新しいアイデアが吹き込まれたこの祭りを見事に撮った。灯籠の制作者も大変喜ぶことだろう。
つたえたい日本の祭りコース
agosuked_syutop431様
奈良澤神社秋季例大祭
akiiro183様
楠浦諏訪神社の秋祭り
sadanao_s様
戸畑祇園大山笠
kawamura_s_1017様
日和佐八幡神社秋季例大祭
aichi_festival_lovers様
若葉祭
tekutekuojisann1227様
請戸漁港の出初式の日
too1015様
弘前ねぷたまつり
shin81014様
祈りの灯
祭りのほほえみコース
_one__scene_様
ヨッカブイ
iesan_y様
阿波おどり
hayanoyuka様
徳丸北野神社の田遊び
yositune100様
八朔祭り
tqkqkun様
長岡花火
playa_kujukuri様
長者・中根十三社祭り
nkmyln様
一宮七夕まつり
tapohige様
日向ひょっとこ夏祭り
社員のコメント
- 全体的に明るい色合いで、子どもたちの「ドキドキ感」や「仲の良さ」まで伝わってきて、ほっこりしました。
- 祭りに込められている想いが伝わってきました。
- 日常ではない、特別感が醸し出されていると感じました。
- 老若男女問わず、楽しんでいる姿が写真から想像でき、素敵だと感じました。
社員のコメント